これから経理で働く人や経理になりたての人に向けて、失敗しないために気を付けるべきポイントをお伝えします。
最初はなにを意識をするべきか。
3か月後や1年後に目指す目標はどうすると良い?
私も未経験から経理になったため、いろいろ失敗をしました。
そんな実体験から、これは意識すると良い!というポイントを絞りましたので、ぜひご覧ください。
目次
はじめて経理になる時に気を付けると良いこと
コミュニケーションが何よりも大事!
ルーティンワークや1人で完結する仕事が多い経理ですが、部内のコミュニケーションはとても大事です。
作業自体は1人で完結しても、ほとんどのケースであなたの作業が他の人に影響を与えるからです。
だからこそ、みんなで支え合っていることを理解して、まずは挨拶とお礼をちゃんと伝える!ということを行ってみましょう!
当たり前の話ですが、忙しい時にはお礼をつい忘れてしまうこともあると思うので、意識するとちょうどよいと思います。
また、経理にはクライアントが2つあります。
1つはお客様、もう1つは社内の他部署や従業員です。
例えば従業員からきた立替金の申請を間違いなく処理しなければなりません。
会社の規模にもよりますが、他部署の人でも挨拶をしておくと仕事がやりやすくなるのでおすすめです。
不安・疑問点は細かいことでも聞いてみよう
教えてくれる先輩が忙しそうにしてたら質問しづらいですよね。
とはいえ、少しでも不安を感じる時や疑問がある時はできる限り質問した方が良いです。
最初のころは引き継いだ作業をすると、他にどういう影響を及ぼすのかわからないと思います。
また、作業は同じでも中身が違うこともあり、後で修正するのが面倒になるというケースもあるでしょう。
すこしでも不安に思う場合は質問する方が無難です。
早さよりも正確性が一番大事なこと!
早く役に立ちたい!一人前と思われたい!というやる気が先走って、正確性が失われることがあります。
もし早く終わらせなきゃ!という意識をお持ちでしたら、今すぐ「正確性が一番!」とマインドチェンジしましょう。
「早く終わらせてすごいね。」と言われるよりも、「今回も問題ないね」と言われることが最初の目標です。
正確性をあげるためのおすすめの方法は自分で「ダブルチェック」をすることです。
まず、数字の記入などを一度終わらした後に、本当にその作業に誤りがないかチェックします。
完璧!と思っても、数字の0が1つ足りないことや違う数字が入っていることなど、意外と間違えています。
私は作業完了後に1時間ぐらいしてから、チェックをすると細かいミスに気付けることが多いです。
あなたにとってどういう方法でやれば一番ミスしないか、ぜひ探ってみてください。
道具は早めに揃えよう
経理に必須となる電卓は初日から持っておくと良いと思います。
支給品も打ちづらい時があるので、自分の慣れ親しんだ電卓を持っておくと良いです。
また、念のためノートも忘れず持っておきましょう。
道具によって作業の効率が良くなる時があるので、自分にあった道具を見つけることをおすすめします。
私が使ってみて、これは良い!とおすすめする道具は別記事でご紹介予定です!
簿記は早めに勉強しよう
もしまだ簿記を勉強したことがない場合は、早めに簿記を取得しましょう。
簿記は毎日の業務にかなり関わっており、経理の仕事を理解するのに効率のよい資格です。
簿記が理解できれば、業務の理解度も深くなりますし、判断もできるようになります。
まずは簿記3級に挑戦して、その後に簿記2級まで勉強することをおすすめします。
簿記1級は細かい論点が多いため、普段の業務を理解するには簿記2級でひとまず充分です。
私は簿記2級と米国公認会計士に合格していますが、それでも簿記1級は細かい論点が多いと感じています。
上場企業の会社に勤めている方は簿記1級もいずれ検討した方が良いでしょうが、1年目では必要ないです。
最初の3か月・1年以降は何を目標にすべき?
3ヶ月目以降での目標
覚えた作業を常にミスすることなく完結できることを目標にしましょう。
3ヶ月ほど経つと、慣れてきた作業に関しては余裕が出てきます。
余裕がある時ほどミスが目立ち始めるので、ダブルチェックをいつもより慎重に行うことをおすすめします。
また、作業を振り返って疑問点がある場合は先輩に聞いておきましょう。
さらに余裕があれば発展として、作業そもそもの意義について考えてみると一歩違った見方が出来ると思います。
例えば、そもそも何でこの作業を行っているか、何で領収書などの証憑を貰わないといけないのか?などです。
引継ぎされた時に説明をされたことでも、改めて聞くと理解度が深まることはよくあります。
作業の意義について考えてみると気をつけるポイントがわかるので、ミスが減るかもしれないです。
ただ、ミスをしてもあまり気にしすぎないで良いです。
人間ですのでミスは必ずしてしまいます。
それよりもなぜそのミスが起きてしまったのかを分析して、どこを変えたら同じミスを防げるかを考えて改善しましょう。
またその時に3回チェックをするようにする!などの根性論ではなく、システムや作業の流れに注目して改善すると効果的です。
3か月目だと改善を言いずらかったり、却下されることもありますが、もしも改善案を提案できそうならば先輩に提案してみるのも手です。
1年目以降の目標
1年経つと作業の流れはもちろん、経理部全体としての繁忙期等も経験として理解しはじめる頃かと思います。
引き継いだ作業も多いと思いますが、引き続きケアレスミスをしないように気を付けましょう。
そのうえで1年目以降の目標は何でこの処理でないとだめなのか?と理由を追求しました。
経理は財務諸表を作成することを目的としていますが、財務諸表を作成するためのルールがあります。
このルールを公正妥当と認められる企業会計の基準と言います。
英語でGAAP: Generally Accepted Accounted Principlesと呼ばれます。
日本だとJGAAPとも呼ばれます。(USGAAPはアメリカ、IFARSはヨーロッパがメイン)
会社の則っているルールを理解できればいいのですが、そのルールの判断基準はGAAPに沿っています。
そのため毎日の作業でなぜ?と理由を追求することで、会社がどのGAAPに則って解釈しているかを理解するのに近道となります。
他にも税法に沿った処理などもあるため、2年目以降はなぜ?を追求し、ルールにまでたどり着けるように意識すると良いでしょう。
私が経理の仕事をより楽しくなったと感じた時は、このルールを知って自分で考えて根拠がわかるようになってからでした。
なぜ?を追求してルールを知ることで、理由と共に正しい判断ができるようになるので、ぜひ余裕があれば試してみてください。
まとめ
はじめて経理になる人に向けて、押さえておくと失敗しにくいポイントをご紹介しました。
周りの人と支えあっているという気持ちを持ってコミュニケーションを大事にしつつ、不明な点があれば積極的に質問してみましょう。
ただ、何よりも一番大事なことは「正確性」を高めることです!
最初は分からないことだらけですので、細かいミスをしてしまうでしょう。
ミスをしても落ち込みすぎずに、今回のミスの原因と次に向けた改善策を細かくても考えていきましょう。
私のおすすめは「時間を少しおいてダブルチェック」をして正確性を高めていくことが失敗しないうえで重要です。
3か月までは正確性を高めつつ、やっている作業の意義を考えてみましょう。
1年が経つ頃には作業の理由を追求して、会社が準拠しているルールを知っていくように考え始めると、より業務の理解が進むでしょう。
この記事が、あなたのはじめての経理キャリアの役に立つことが出来たら嬉しいです。